スマートリングを今年も各メーカーがラインナップし、市場へ投入をしている。
その活用も、健康管理のみならず コインロッカーの操作もできるものが広まってきている。
スマートフォン同様に、スマートリングも今後更に開発され新製品が出てくことは確かで、待ち遠しい!!
そこで、今のうちにスマートフォンの過去をほんの少し振り返ってみましょう。
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2013年 初のスマートリング発売開始
スマートリングを一番早く市場へ販売開始したのは、2013年11月に発売されたRinglyという製品です。
Ringlyは、ニューヨークを拠点とするスタートアップ企業**Ringly Inc.**が開発したスマートリングで、シンプルなデザインと豊富な通知機能が特徴でした。
スマートフォンとペアリングすることで、メール、電話、SNSなどの通知をバイブレーションやLEDライトで知らせることができ、さらに、音楽再生やカメラ操作などのジェスチャー操作にも対応していました。
Ringlyの主な機能
- メール、電話、SNSなどの通知
- 音楽再生、カメラ操作
- 歩数計測
- 睡眠記録
Ringlyの仕様
- サイズ:5号~12号
- 重量:約10g
- 素材:ステンレススチール
- バッテリー:約2週間
- 対応OS:iOS、Android
Ringlyの価格
- 発売当初:179ドル
- 現在:99ドル
Ringlyは、スマートリング市場のパイオニアとして、その後の製品開発に大きな影響を与えました。
Ringly Inc.:スマートリング市場のパイオニア
概要
Ringly Inc.は、2012年に米国ニューヨークで設立された、スマートジュエリーの先駆者企業です。
同社は、ファッション性と機能性を兼ね備えたスマートリングを開発・販売し、スマートウェアラブル市場における革新的な存在として注目を集めました。
設立
Ringly Inc.は、クリス・チャウ氏、マックス・レヴィン氏、マイケル・スチュアート氏によって設立されました。
製品開発
Ringly Inc.の代表的な製品は、2013年11月に発売されたスマートリング「Ringly」です。
この製品は、スマートフォンとペアリングすることで、メール、電話、SNSなどの通知をバイブレーションやLEDライトで知らせることができました。
さらに、音楽再生やカメラ操作などのジェスチャー操作にも対応し、ファッション性と機能性を兼ね備えたスマートリングとして人気を博しました。
事業停止
Ringly Inc.は、Ringlyの発売後も積極的に製品開発を続け、2015年には心拍数や歩数などの健康管理機能を追加した「Ringly Plus」、2016年にはディズニーとのコラボレーションモデルなどを発売しました。
しかし、スマートリング市場の競争激化や資金繰りの悪化などの影響を受け、2017年に事業を停止してしまいました。
Ringly Inc.のその後
Ringly Inc.の事業停止後も、Ringlyの商標権と技術資産は別の企業に買収され、現在はスマートリングの製造・販売は行われていません。
スマートリング売り上げトップ5企業(2024年6月時点)
1位:Oura Ring Ltd.(フィンランド)
- 本社の所在国: フィンランド ヘルシンキ
- 主なスマートリング:Oura Ring 3、Oura Ring 3 smart ring
- 特長:
- 高精度な睡眠・心拍数・体温・血中酸素濃度などのモニタリング
- 睡眠スコアや心拍数変動 (HRV) などの高度な分析機能
- バッテリー寿命 (約7日間)
- サブスクリプションモデルによる継続的な機能アップデート
2位:Motiv Ring Inc.(米国)
- 本社の所在国: 米国 カリフォルニア州サンフランシスコ
- 主なスマートリング:Motiv Ring、Motiv Ring smart ring
- 特長:
- 睡眠・歩数・活動量などの基本的なモニタリング
- バッテリー寿命 (約2週間)
3位:Amazon(米国)
- 本社の所在国: 米国 ワシントン州シアトル
- 主なスマートリング:Amazon Alexa Ring、Amazon Alexa Ring smart ring
- 特長:
- Amazon Alexa音声アシスタント内蔵
- 音声コマンドによる音楽再生、スマートホームデバイス制御、天気予報確認など
4位:Go2Ring Inc.(米国)
- 本社の所在国: 米国 カリフォルニア州サンノゼ
- 主なスマートリング: Go2Ring
- 特長:
- 睡眠・歩数・活動量などの基本的なモニタリング
- ストレスレベル測定機能
5位:MCLEAR Ltd.(香港)
- 本社の所在国: 香港
- 主なスマートリング:MCLR Smart Ring、MCLR Smart Ring smart ring
- 特長:
- 睡眠・歩数・活動量などの基本的なモニタリング
- 非接触決済機能
その他、注目企業
- Aktiia Inc.(米国): 血圧モニタリング機能搭載のスマートリングを開発
- Withings SA(フランス): 医療機器メーカーが開発するスマートリング
- Xiaomi Corporation(中国): 低価格帯のスマートリングを販売
参考 スマートコインロッカー
スマートリングを活用したコインロッカーは、駅や空港、商業施設などに設置され、今後さらに普及していくことが予想されます。
主な事例を紹介します。
b+dash スマートロッカー
- スマートリングをかざすだけで、ロッカーの扉が開閉する。
- 暗証番号の入力やアプリの操作は不要。
セキュアロッカー
- スマートリングだけでなく、ICカードやスマートフォンでも利用可能。
- 遠隔操作で解錠も可能。
Ringly
- スマートリングに内蔵されたNFCチップでロッカーの扉を開閉する。
- 支払い機能なども搭載。
これらのコインロッカーは、駅や空港、商業施設などに設置されています。 今後さらに普及していくことが予想されます。
スマートリングコインロッカーのメリット
- 利便性が高い:暗証番号を覚える必要がなく、スムーズに利用できる。
- セキュリティ性が高い:不正利用が難しい。
- 拡張性が高い:支払い機能や荷物追跡機能など、様々な機能を追加できる。
スマートリングコインロッカーのデメリット
- 導入コストが高い:従来のコインロッカーよりも設置費用が高額。
- スマートリングの所有が必要:利用するには、スマートリングを購入する必要がある。
設置場所例
これらのコインロッカーは、現在、普及段階であり一部の施設に設置されています。
- 駅:
- 新宿駅
- 渋谷駅
- 東京駅
- 京都駅
- 大阪駅
- 空港:
- 羽田空港
- 成田空港
- 関西国際空港
- 中部国際空港
- 福岡空港
- 商業施設:
- ルミネエスト新宿
- 渋谷ヒカリエ
- グランフロント大阪
- 名古屋栄スカイル
- 福岡パルコ
スマートリングの将来:3つの革新的な使い方
スマートリングは、近年注目を集めているウェアラブルデバイスの一つです。
今後、スマートリングはどのように進化していくのでしょうか?
拡張現実(AR)とバーチャルリアリティ(VR)のインターフェース
スマートリングにARやVR機能を搭載することで、現実世界とデジタル世界を融合させることができます。
例えば、スマートリングを指差しながら、商品情報や観光スポットの情報などをARで表示し、VRゲームを操作することができます。
非接触決済とスマートホーム制御
スマートリングにNFCチップを搭載することで、非接触決済を可能にすることができます。
また、スマートホームデバイスと連携することで、照明や家電を操作したり、セキュリティシステムを管理することもできます。
医療・福祉への活用
スマートリングの生体センサーデータを活用することで、健康状態をより詳細にモニタリングすることができます。
例えば、心拍数や血圧、血糖値などをリアルタイムで測定し、病気の早期発見や予防に役立てることができます。
その他、考えられる革新的な使い方
- ジェスチャー操作による各種操作(音楽再生、通話、カメラ操作など)
- 感情認識機能によるパーソナライズされたサービス提供
- 生体認証機能によるセキュリティ強化
- 教育やエンターテイメントへの活用
スマートリングは、まだまだ発展途上の技術です。
今後、どのような革新的な使い方が生まれるのか、楽しみです。