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メガソーラーの火災事故 過去事例からの水消火できても、できない矛盾と事故の恐ろしさ

ニュース

3月27日午後、鹿児島県伊佐市のメガソーラー発電所で火災事故が発生した。水による消火はできないため自然鎮火を待つしかなかった。過去のメガソーラー火災事故の事例を知り、メガソーラー火災の恐ろしさを理解しよう。

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3月27日伊佐市で火災事故発生

鹿児島県伊佐市のメガソーラー発電所で3月27日夜、火災が発生した。しかし、水を使うことができず、自然鎮火を待ち、約20時間後に鎮火した。

なぜ、水による消火が出来なかったのか

報道記事の解説にみありますが、『水は電気を伝えやすく、水を掛けることによって別の個所がショートを起こして爆発的な燃焼を起こしたり、危険な状態になってしまうこともある。さらに、一つ言えるのが感電の危険があるので、水が隊員の方に流れてきて感電事故を起こし二次災害の原因にもなる。』

消防庁の見解もありますが、刻々を変化する現場の状況を把握し、最適な対応をすることが必要で 今回は、自然鎮火を待つとされたのでしょう。

過去のメガソーラー火災事故

過去に発生したメガソーラー火災事故事例です。

  • 千葉・山倉水上メガソーラー発電所(2019年)
    発生年度: 2019年
    場所: 千葉県市原市
    メガソーラー名称: 山倉水上メガソーラー発電所
    火災事故内容: 台風15号による強風でフロート架台が押し流され、複数箇所から発火。炎と煙が立ち上りました。
    火災の原因: フロート架台のアンカーが抜けたこと。
  • 鹿児島県伊佐市のメガソーラー発電所(2024年)
    発生年度: 2024年
    場所: 鹿児島県伊佐市
    メガソーラー名称: ハヤシエネルギーシステムのメガソーラー発電所
    火災事故内容: 建屋が炎上し、爆発。消防隊員4人がけがをしました。
    火災の原因: 蓄電設備が入っている建屋が全焼したこと
  • 福岡県大川市のメガソーラー発電所(2016年)
    発生年度: 2016年
    場所: 福岡県大川市
    メガソーラー名称: 大川市メガソーラー発電所
    火災事故内容: パワーコンディショナーが発火し、火災が発生。消防隊員が鎮火に奮闘しました。火災の原因: パワーコンディショナーの故障が原因とされています。
  • 岡山県倉敷市のメガソーラー発電所(2019年)
    発生年度: 2019年
    場所: 岡山県倉敷市
    メガソーラー名称: 倉敷市メガソーラー発電所
    火災事故内容: パワーコンディショナーの火災が発生。消防隊員が迅速に対応し、被害を最小限に食い止めました。
    火災の原因: パワーコンディショナーの過熱が原因とされています。
  • 茨城県常陸大宮市のメガソーラー発電所(2017年)
    発生年度: 2017年
    場所: 茨城県常陸大宮市
    メガソーラー名称: 常陸大宮市メガソーラー発電所
    火災事故内容: パワーコンディショナーの故障により火災が発生。消防隊員が迅速に鎮火に成功しました。
    火災の原因: パワーコンディショナーの過電流が原因とされています。
  • 山梨県甲府市のメガソーラー発電所(2015年)
    発生年度: 2015年
    場所: 山梨県甲府市
    メガソーラー名称: 甲府市メガソーラー発電所
    火災事故内容: 大規模な火災が発生し、太陽光パネルが全焼。消防隊員が鎮火に奮闘しました。
    火災の原因: 不明な原因による火災とされています。
  • 長野県松本市のメガソーラー発電所(2020年)
    発生年度: 2020年
    場所: 長野県松本市
    メガソーラー名称: 松本市メガソーラー発電所
    火災事故内容: パワーコンディショナーの故障により火災が発生。消防隊員が迅速に鎮火に成功しました。
    火災の原因: パワーコンディショナーの過電流が原因とされています。

事故からの教訓

メガソーラー(大規模な太陽光発電所)の火災事故から得られた消火活動の改善点をご紹介します。

  • 太陽光パネルの消火方法:
    太陽光パネルは水で消火できることが消防庁の公式見解です。
    一般的な火災と同様に放水で消火することが適切です。
    ただし、放水時には注意が必要です。感電のリスクを考慮して、消火放水を行う際には6メートル以上の距離を保つことが定められています。
  • 感電リスクに対する安全対策:
    消火活動中に感電した例が報告されています。
    感電は主に断線したケーブルによるものです。消防士が感電しないように、以下の対策が重要です。
    絶縁性の手袋と長靴を装備する。
    感電のリスクを最小限に抑えるため、高電圧用のゴム手袋などを着用する。
  • 太陽光パネル火災の主な原因と課題:
    急激に増えた太陽光パネルの設置に伴い、火災の増加が課題となっています。
    メンテナンス不足も火災の原因となっています。
    自然災害による破損も要因となっています。

まとめ

メガソーラーにおいて過去の火災事故のみで事例がこんなにも多く起こっています。現場では、ヒヤリハットは更に多く起こっていると考えます。一旦 火がついてしまうと、消防庁の見解では水で消火できるとの見解ですが(但し書きはありますが)、二次被害を考慮すると その時点での現場での判断が重要ということを改めて理解出来たと思います。

メガソーラーのメリットはありますが、デメリットも十分に考えた上で冷静に比較し判断が必要です。

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