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今度は仙台市メガソーラーが火災 脱炭素社会に向けた大きなリスク

ニュース

4月15日に仙台市青葉区のメガソーラーで火災が発生した。
最近は国内で同様の火災が相次いでおり、3月27日には、鹿児島県伊佐市のメガソーラーで大規模な火災が発生が起きたばかりだった。人員不足などの課題などいろいろなリスクが表面化してきているのではと不安になります。

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仙台市青葉区のメガソーラー

4月15日に発生した仙台市青葉区にあるメガソーラー発電所で起きた火災は、発生からおよそ22時間がたった4月16日午前に鎮火しました。消防は、大規模な火災で放水による感電のおそれもあり、慎重に消火活動にあたったため時間がかかったとのことです。

  • 発電所名称:西仙台メガソーラー太陽光発電所
  • 所在地:仙台市青葉区芋沢
  • 管理会社:ガンクルエンジニアリング(国籍:タイ)が手掛けた太陽光発電所
  • 稼働開始年度:2018年(平成30年)11月
  • 概要:
    出力は3万8107.6kW(38.10MW)です。
    発電所は約90haの土地(放牧地)に12万枚のソーラーパネルを設置し、年間発電量は一般家庭2万世帯分に相当します。
    固定価格買取制度(FIT)に基づき、東北電力に20年間売電されています。

表面化してきたメガソーラー運用のリスク

以前よりメガソーラー太陽光発電所に関連するリスクは周知の事実となっていました。
リスクについて解説をします。

  • 火災リスク:
    発電所は多くのソーラーパネルで構成されており、これらのパネルのいずれかで発火が発生すると、他のパネルにも影響を及ぼす可能性があります。
    火災は発電所の運用にとって大きなリスクです。
    定期的な点検、過熱防止対策、火災報知システムの設置などの防火対策を講じることが重要です。しかし、一旦 火災が発生すると現状では二次災害のリスクがあるため消火は慎重に行う必要となり鎮火までに時間を要します。
  • 人材不足リスク:
    メガソーラー発電所は大規模で複雑なシステムであり、運用には専門知識と適切な管理が必要です。運用ミスや機器の故障が発電量に影響を及ぼす可能性があります。
    運用チームは定期的な点検、保守作業、トラブルシューティングを実施する必要があります。
    これらを対応するスキルを保持した人材や、運用するための人材が不足しています。
  • 自然災害リスク:
    発電所は屋外に設置されているため、自然災害(台風、地震、洪水など)に対する脆弱性があります。これらのリスクを最小限に抑えるための対策が必要です。
    地域の気象条件や地形を考慮して、適切な耐震設計や洪水対策を実施することが重要です。
  • 環境リスク:
    発電所は土地を占有し、生態系に影響を及ぼす可能性があります。
    鳥類や昆虫の生息地を守るために、環境保護対策を講じる必要があります。
    また、景観を損なわない事や土地の再生、植生の保護にも取り組むことが求められます。

火災リスクへの見解は妥当なのか?

現在のメガソーラー太陽光発電所でのソーラーパネルの設置は、山麓でありパネル間は密集した状態で設置しているため、現場においては消火活動には困難があり どうしても燃やし尽くす方向での消火とり鎮火まで時間を要します。
消防庁からの見解等を知りメガソーラーの運営上のリスクを考えることが重要です。

太陽光パネルの密集した設置において、火災発生時の消火と感電リスクを最小限に抑えるための対策が出されていますが、メガソーラー発電所の現場の場合は、必ずしも有効ではないこともあります。
よって 現場で判断することが最大限に重要です。
現場で判断できる人材の育成及び 現場判断を許可する権限の範囲を見直すなどが必要です。

  • 太陽光パネルの消火方法:
    消防庁は太陽光パネル火災に対して「普通の火災同様、放水で消火」との見解を示しています。
    一般家庭で太陽光パネル火災が発生した場合、放水できなければ近隣の住宅にも大きな被害が出る可能性があります。
    感電リスクを考慮しつつ、適切な距離を保ちながら消火放水を行うことが重要です。
  • 感電リスクへの対策:
    消防庁が安全対策として提示しているものには以下が含まれます。
    絶縁性の手袋の着用
    絶縁性の長靴の着用
    消火活動時に装備が乾燥していること
  • 火災時の発電対策:
    太陽光パネルは火災時も発電しているため、感電リスクを最小限に抑えるために発電を止めることが重要です。
    また、火災発生時にはパネルを覆うブルーシートなどを使用して遮断することも考慮する。

まとめ

太陽光発電という再生エネルギーを活用した脱炭素社会への挑戦は必要ですが、メガソーラー発電所において潜在していたいろいろなリスクが、火災という現実から浮彫りだしてきた感じです。
太陽光発電の技術をどのように応用していくか研究者、企業、政府の挑戦を期待しています。
今後も継続して注目をしていきましょう。

FAM8

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