南シナ海を進んだ台風11号は、猛烈な勢力に発達し「スーパー台風」となって中国南部を直撃し、甚大な被害となった。
過去に日本を通過した「スーパー台風」は、存在したのだろうか。
台風11号は「スーパー台風」は中国で猛威!日本を通過した過去もある驚異な台風
9月6日、猛烈な勢力で一時「スーパー台風」に指定された台風11号は、中国やベトナムを直撃し、被害が拡大しています。
過去、日本に被害を与えた4大「スーパー台風」
過去には、日本も「スーパー台風」による大きな被害を受けています。
日本の気象庁では、「スーパー台風」という区分はしていません。主に、気圧、風速で強度で表します。
そして 「非常に強い台風」や「猛烈な台風」として区分となっています。
「スーパー」台風は、米軍合同台風警報センター(JTWC)による台風の階級で最も強い区分にあたる、最大風速が毎秒67メートル(130ノット)以上の台風のことを言います。
そこで 過去に勢力が強く、被害の大きかった台風を4つ解説します。
伊勢湾台風(昭和34年台風第15号)
- 特徴: 1959年9月26日に愛知県に上陸し、戦後最悪の台風災害を与えました。
- 被害: 全国で死者4,697人、行方不明者401人、住家全壊40,838棟、被災家屋は500,000棟以上に達しました。
- 教訓: この台風をきっかけに、日本の防災意識が大きく高まり、1961年(昭和36年)に災害対策基本法が制定されました。
狩野川台風(昭和33年台風第22号)
- 特徴: 1958年9月26日に神奈川県三浦半島に上陸、東日本・北日本を北上しました。
- 被害: 東海・関東地方で大雨となり、伊豆半島の静岡県湯ヶ島では24時間降水量694mmを記録し、近くを流れる狩野川流域が氾濫しました。
死者888人、行方不明者381人、家屋損壊4,293棟、家屋浸水500,000棟以上の甚大な被害が発生しました。
第二室戸台風(昭和36年台風第18号)
- 特徴: 1961年9月16日に高知県室戸岬の西方に上陸しました。
上陸時の中心気圧925hPaは、記録の残る1951年(昭和26年)以降に日本列島に上陸した台風の中で最も低い記録です。 - 被害:死者・行方不明者202人、浸水・損壊家屋は440,000棟を超える大きな被害となりました。
長峰台風(平成19年台風第4号)
- 特徴: 2007年7月に沖縄県に上陸し、その後九州、本州南岸を通過し甚大な被害をもたらしました。
- 被害: 死者6名、行方不明者1名、負傷者79名、住家全壊26棟、半壊26棟、一部損壊218棟
床上浸水420棟、床下浸水2,993棟などの被害となりました。 - 教訓: この台風は、沖縄県の防災体制の見直しを促し、高潮対策の強化が図られました。
アメリカならではの取り組みに学びましょう
アメリカでは、ハリケーンが発生し毎年、甚大な被害が出ています。
そのようなアメリカに、どのような事前準備がされているのか学びます。
地域性、ハリケーンとの規模の違いなどはありますが、台風も年々威力が大きくなっているように思えますので、備えの参考にしてはいかがでしょう。
- ハリケーンウォッチ・ハリケーンウォーニング:
ハリケーンが接近する可能性がある場合に発令される警告システムです。
ウォッチは、ハリケーンが24~48時間以内に発生する可能性があることを示し、ウォーニングは、ハリケーンが数時間以内に上陸する可能性があることを示します。 - 避難命令:
ハリケーンが接近した場合、当局は避難命令を発令します。
住民は、この命令に従って避難することが義務付けられています。 - FEMA(連邦緊急事態管理庁):
ハリケーンなどの災害発生時に、救援活動や復旧活動を支援する政府機関です。 - コミュニティレベルでの協力:
隣人同士で助け合い、コミュニティ全体で災害に備える体制が整っている地域もあります。 - 災害保険:
ハリケーンによる被害に対して、保険で補償を受けることができます。
まとめ
台風は、毎年大きくなり、また 予測進路も予想が困難な気圧配置もあり 情報を得ていないとあっという間に被害を受けてしまいます。
過去の記録・経験から学び、世界の被害からも学び かつ、しっかりと避難用グッズを準備して、身を待っていきましょう。