建築界のノーベル賞といわれるプリツカー賞を2024年度は日本人で9人目となる山本理顕さん(78)が選ばれた。
この機会に、プリツカー賞について学んでみることとした。
プリツカー賞とは
プリツカー賞は、アメリカのホテルチェーン「ハイアットホテルアンドリゾーツ」のオーナーであるプリツカー一族が運営するハイアット財団から建築家に対して授与される賞です。
この賞は、建築界においてノーベル賞に相当するものとされています。
以下は、プリツカー賞の概要です:
設立年: 1979年
対象: 存命の建築家で、建築を通じて人類や環境に一貫した意義深い貢献をしてきた人々
授与内容: 10万ドルとブロンズのメダル
歴代受賞者: 日本人8人、アメリカ人8人(1人は二重国籍)、イギリス人4人、フランス人3人など。
この賞は、建築家たちの優れた業績を讃え、建築界における最高の栄誉の一つとされています。
山本理顕さんの紹介
山本理顕さんは、建築界において高い評価を受け、米プリツカー賞の受賞者として選ばれました。
以下は、山本理顕さんのプロフィールと主な実績です。
生年月日: 1945年4月15日(現在78歳)
国籍: 日本
出身校: 日本大学、東京藝術大学大学院、東京大学大学院
職業: 建築家
受賞歴:
日本建築学会賞(1987年、2002年)
日本芸術院賞など多数
代表作:
公立はこだて未来大学
東雲キャナルコートCODAN
横須賀美術館
埼玉県立大学
韓国の集合住宅やスイスの空港
山本理顕さんは、公共空間と私的空間の境界を巧妙にぼやけさせ、コミュニティの活性化に貢献した建築家として評価されています。
授賞式は今春に中西部イリノイ州シカゴで行われ、山本さんは5月に記念講演を行う予定です。
過去に受賞した日本人
日本人建築家の中で、プリツカー賞を受賞した優れた方々がいます。
以下は、彼らの名前と主な実績です:
丹下健三(1987年受賞):
代表作: 東京都庁舎、代々木第一体育館、CasaBRUTUS特別編集「丹下健三 DNA」
槇文彦(1993年受賞):
代表作: モダニズム建築の作品、幕張メッセなどのメタリックな作品
安藤忠雄(1995年受賞):
代表作: 上海保利大劇院、東京大学特別栄誉教授
妹島和世と西沢立衛(2010年受賞):
代表作: 金沢21世紀美術館、New Museum of Contemporary Art
伊東豊雄(2013年受賞):
代表作: 台中国家歌劇院、伊東豊雄作品集
坂茂(2014年受賞):
代表作: 静岡県富士山世界遺産センター
磯崎新(2019年受賞):
代表作: 進化し続ける建築家
将来、受賞が期待されている建築家たち
日本人建築家の中で、プリツカー賞を受賞する可能性のある主な候補者たちです。
谷口吉生:
代表作: 東京国際フォーラム、東京都現代美術館など。
谷口さんは日本の現代建築界で高い評価を受けており、今後の受賞候補として注目されています。
隈研吾:
代表作: メトロポリタン武蔵小杉、台湾台北パフォーミングアーツセンターなど。
隈さんは独創的なデザインと持続可能なアプローチで知られており、プリツカー賞の受賞候補として期待されています。
内藤廣:
代表作: ミロード東京、東京国際フォーラム ホールAなど。
内藤さんは日本の建築界で重要な役割を果たしており、その才能と影響力から受賞の可能性が高いと言えます。
海外の建築家
プリツカー賞を受賞した有名な海外の主な建築家たちです。
ザハ・ハディド(2004年受賞):
代表作: ロンドン・オリンピック・アクアティクスセンター、広州オペラハウスなど
カズヨ・セジマと西沢立衛(2010年受賞):
代表作: ルイ・ヴィトン財団美術館、グッゲンハイム・パビリオンなど
リチャード・ロジャース(2007年受賞):
代表作: ポンピドゥーセンター、ロンドン・ロイドズビルディングなど
フランク・ゲーリー(1989年受賞):
代表作: グッゲンハイム美術館ビルバオ、ウォルト・ディズニー・コンサートホールなど
アルヴァロ・シザ(1992年受賞):
代表作: ポルト市庁舎、ポルトガル・パビリオンなど
まとめ
今後もプリツカー賞の受賞者を注力し、世界の建築家の功績を知るとともに建築物の見方も変えて楽しむ情報となればうれしいです。