行政手続きに関してフロッピーディスクでの提出がルールとなっているものが存在していることに驚く。
ある調査によれば、「フロッピーディスクを知っているか」「使ったことがあるか」を訊ねた所、以下の結果であったようだ。
・10代・20代の合計で「知らない」が58%
・「知っているが使ったことはない」が23%
・「知っており実際に使ったことがある」が19%
今回の行政でのフロッピーディスクでの行政て続き全廃の発表から、フロッピーディスクについて調べをした。
行政手続きのフロッピー規制を全廃
河野太郎デジタル相は6月14日、政府が進める「アナログ規制」の撤廃のうち、法令でフロッピーディスクでの提出などを求める行政手続きが近く全廃されると明らかにした。との報道です。
しかし、いまだにフロッピーディスクの指定があったことに驚き、その理由を調べた。
いまだにフロッピーディスク指定のなぞ
役所におけるフロッピーディスク利用が続いている理由をいくつか解説します。
1. セキュリティ:
フロッピーディスクは、インターネット接続が不要なオフラインメディアであり、情報漏洩のリスクが低いとされていることが考えられます。
2. 互換性:
古いシステムや専用ソフトで使用される場合、フロッピーディスクでないとデータ転送手段がない場合があります。互換性がないことが考えられます。
3. 慣習:
役所で長年培われてきた慣習や文化が、フロッピーディスク利用を維持する要因となっている可能性がああるかもしれません。新しい方法への移行には、職員の教育やシステム改変が必要となるため、抵抗感があるのかもしれません。
4. コスト:
フロッピーディスクは、ハードディスクドライブやクラウドストレージに比べて安価となります。
特に、データ量が少ない場合や、頻繁にデータ更新を行わない場合は、フロッピーディスクの方がコストパフォーマンスが優れている可能性が考えられます。
フロッピーディスク利用のメリット
- 情報漏洩のリスクが低い
- 古いシステムや専用ソフトで使用できる
- 安価なメディアである
フロッピーディスク利用のデメリット
- データ容量が少ない
- 読み書き速度が遅い
- 紛失・破損しやすい
フロッピーディスクの発明は、だれが、いつ
フロッピーディスクは、1967年にIBMのアレロ・ホッフェル氏によって発明されました。
フロッピーディスクの歴史
- 1971年
IBMは8インチフロッピーディスクを発売し、商用化への道を歩み始めました。
当時はハードディスクドライブよりも安価で小型であったため、コンピュータの記憶装置として広く普及しました。
- 1976年
5インチフロッピーディスクが発売されました。
8インチよりも小型で扱いやすいため、パーソナルコンピュータをはじめとする様々な機器に搭載されるようになりました。
- 1980年代
3.5インチフロッピーディスクが主流となりました。 - 1990年代
さらに小型で高性能なフロッピーディスク、2.5インチフロッピーディスクが登場しました。 - その後
光ディスクやUSBメモリーなどの技術に取って代わられ、徐々に利用が減少していきました。
主な発明家・開発者:
- アレロ・ホッフェル (IBM)
- ルイス・トーリン (IBM)
- ジャック・アткинс (IBM)
- アラン・シュガート (Shugart Associates)
商用化を支えた企業:
- IBM
- シャガート・アソシエイツ
- MEMOREX
- コダック
ドクター中松が発明の思い込みはなぜ
皆さんの中には、フロッピーディスクの発明者は、ドクター中松さんと記憶している人が多くいるのではないでしょうか。(私もその一人でした。)
この誤解が発生してきた、いくつかの理由が考えられます。
- メディアでの露出:
ドクター中松氏は、発明家としてメディアによく取り上げられ、その中で、フロッピーディスクに関する発言等が取り上げられ、フロッピーディスクの発明者であるという誤ったイメージが定着してしまったかもしれません。 - 誤った情報:
インターネット上には、ドクター中松氏がフロッピーディスクを発明したという誤った情報が拡散されていた可能性があります。 - ドクター中松氏の功績:
ドクター中松氏は、数多くの特許を取得しており、多種多様な発明をしています。
その中には、フロッピーディスクに類似した機能を持つ独自の発明もあります。
IBMが日本でフロッピーディスクを販売するにあたり、抵触しそうな特許を取得していたドクター中松氏と何らかの契約をしたというのが事実のようです。
デジタル記憶媒体の歴史
PCにおける記憶媒体は、大きく分けて以下の4つの世代に分けられます。
1. パンチカード(1940年代-1960年代)
- 初期のコンピュータで使用された記憶媒体。
- 紙製のカードに穴を開けることで情報を記録した。
- 大容量のデータ保存には不向きだったが、比較的安価で扱いやすかった。
2. 磁気テープ(1950年代-1980年代)
- パンチカードよりも高密度なデータ記録が可能になった記憶媒体。
- 主に大型コンピュータで使用された。
- 取り扱いが難しく、データの読み書き速度も遅かった。
3. フロッピーディスク(1970年代-1990年代)
- 小型で持ち運びが容易な磁気記憶装置。
- 1970年代から1990年代にかけて、PCの主流記憶媒体として広く利用された。
- 容量や読み書き速度は向上したが、ハードディスクドライブに比べて依然として性能が低かった。
4. ハードディスクドライブ(1980年代-現在)
- 磁性ディスクを用いてデータを記録する記憶装置。
- 大容量で高速なデータの読み書きが可能。
- 1980年代以降、PCの主流記憶媒体として広く利用されている。
5. 固体記憶装置(2000年代-現在)
- 近年普及している記憶装置。
- フラッシュメモリやSSDなどがあり、ハードディスクドライブよりも高速で耐衝撃性に優れている。
- ノートパソコンやスマートフォンなどの小型機器に主に搭載されている。
まとめ
今回の行政手続きについての発表は、時代に乗るという点では遅すぎる判断の発表とは思うが、時代に沿った発表であるのではないでしょうか。
デメリットを解決していくことが正常していうことになるので、行政には是非とも対応を加速してほしいと感じます。