開発継続や中止の噂が、これまでも出ていたが最新の情報で中止ではないかとの報道がでた。
マイクロLEDを搭載したディスプレイの魅力を解説してみよう。
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マイクロLED搭載プロジェクト中止の報道
Apple WatchのマイクロLED搭載プロジェクトは、次世代のApple WatchにマイクロLEDディスプレイ技術を採用する計画でした。
このプロジェクトは、以下の概要です。
- 開発コード名:
プロジェクトは約7年前に始まり、開発コード名は「T159」でした。 - 目的:
マイクロLED化により、現行モデルの有機ELディスプレイよりも消費電力が少なく、色を正確に再現でき、デバイスの薄型化を可能にすることを目指していました。 - 進捗:
アップルは自前でマイクロLEDの設計とテスト分の生産はできたものの、大量生産のためには製造パートナーが必要でした。照明大手のOsramがマイクロLEDチップの独占サプライヤーとして名前の挙がっていましたが、アップルが契約をキャンセルしたと報じられています。 - 中止の理由:
最終的に製造コストと複雑さがあまりにも大きいことが判明したため。
LEDチップを基板に転写する(ディスプレイにピクセルを配置する)工程が複雑であり、大量生産が困難でした。
このプロジェクトは中止となったとして、今後の技術開発にどのように活かされるか興味深いです。
ちなみに、マイクロLED搭載Apple Watch UltraもApple Carの存在も、アップルは公式に一度も認めたこともコメントしたこともなく、どちらも「発表されたこともないプロジェクトを、部外者が中止と報じている」に過ぎないとのこと。
マイクロLEDディスプレイについて
マイクロLEDディスプレイは、非常に小さいLEDを使って作られたディスプレイ技術です。
以下に概要を解説します。
マイクロLEDの直径は一般的には100μm以下で、人の目では一つのLEDを確認できないほど小さくなっています。
通常の液晶ディスプレイでは人の目でも一つのLEDを確認できるくらいの大きさのLEDが使われています。
- 高いコントラスト比:
マイクロLEDは真の黒色を実現できるため、コントラスト比が非常に高くなります。
暗い部分と明るい部分の差が鮮明で、映像がよりリアルに見えます。 - 色再現性:
マイクロLEDはRGBの3つの色を個別に制御できるため、色の再現性が非常に高いです。
鮮やかな色や微妙な色の違いも正確に表示できます。 - 高い輝度:
マイクロLEDは高い輝度を持ち、屋外でも鮮明に映ります。太陽光の下でも視認性が高いです。 - ただし、マイクロLEDディスプレイの製造コストは高いため、一般的な消費者向け製品にはまだ普及していません。しかし、技術の進歩により、将来的にはより多くのデバイスでマイクロLEDディスプレイが採用されることが期待されています。
マイクロLEDディスプレイを採用した製品
マイクロLEDディスプレイを採用し販売されている製品を紹介します。
Sony Crystal LED Display (CLEDIS)
- メーカー:SONY
- 特徴:
マイクロLED技術を使用した55型フルHDディスプレイ。
高輝度、高コントラスト、広視野角を実現。
RGBの3色で発光するため、色鮮やかで正確な色再現が可能。
バックライトや液晶シャッターがなく、非常にシンプルな構造。
長寿命であり、消費電力が低い。
Samsung The Wall
- メーカー: SAMSUNG
- 特徴:
世界初の146型マイクロLEDテレビ。
高輝度、高コントラスト、広色域。
バックライトの分割を細かくすることで、局所輝度制御を実現。
真の黒色を出すことができ、コントラスト比が非常に高い。
TCL X10シリーズ
- メーカー: TCL
- 特徴:
15,000個ものLED(極小サイズ)をバックライトに用いている。
768分割のバックライト部分制御を実現。
4Kテレビとして業界最高峰の画質性能。
まとめ
アップルは、EV開発の中止に続き、マイクロLED搭載アップルウォッチの開発も中止の報道で、今後の報道が益々楽しみになってきました。技術革新には、時間、お金、人など大規模な投資も必要であるが、新しい製品の出現は私たちにとっては喜ばしいです。 今後も楽しみにしていきましょう。