「漂流教室」「まことちゃん」などの作品で知られるホラー漫画の名手、楳図かずお さんが10月28日に亡くなった。88歳とのこと。
そんな巨匠の作品と海外での評価を振り返ってみました。
楳図かずおさん人気6作品を厳選した
楳図かずおさんの人気作品を6作品紹介します。
個人的な視点での厳選6選となります。(個人により選定は異なるかと思います)
- 漂流教室:タイムスリップを題材にしたSFホラー漫画です。。子供たちが現代から恐竜時代にタイムスリップし、サバイバルを繰り広げるというストーリーが人気を集めました。
この作品は、映画化・ドラマ化がされています。主な作品は、
映画化: 1987年版:林泰文、小林稔侍、三田佳子、南果歩などが出演しています。
ドラマ化:2002年版(「ロング・ラブレター~漂流教室~」):常盤貴子、窪塚洋介、山下智久、山田孝之などが出演しています。 - まことちゃん:ギャグ漫画の傑作です。主人公のまことちゃんの強烈なキャラクターと、シュールなギャグが特徴です。ぐわしが有名です。
- わたしは真悟:少年の成長を描いた作品です。ホラー要素も含まれており、楳図ワールド全開の作品です。
- おろち:日本の妖怪「おろち」を題材にした作品です。壮大なスケールと、人間の心の闇を描いた作品です。
- へび少女:人間の心の中にある恐ろしさや醜さを描いた作品です。独特な画風と、衝撃的なストーリーが特徴です。
- 14歳:思春期の少年少女の心の葛藤を描いた作品です。現代社会の問題にも深く切り込んでいます。
楳図かずおさんの海外での評価を振り返った
楳図かずおさんの作品は、海外でも独特な世界観と表現力で高い評価を得ています。
主な海外地域での評価を解説します
フランスでの評価:バンド・デシネとの比較
フランスは、日本の漫画文化の人気が高い国の一つです。
フランスのコミックであるバンド・デシネと楳図かずおさんの作品とを比較してみると、
- 共通点: 両者とも表現の自由度が高く、実験的な作品が多い点。ストーリーテリングの巧みさや、心理描写の深さなどが評価されています。
- 相違点: 楳図かずおさんの作品は、グロテスクな表現やホラー要素が強く、日本の文化や歴史が背景にある点が特徴です。これらの要素が、フランスの読者にとっては新鮮で異質な魅力として受け止められたのではないでしょうか。
アメリカでの評価:ホラー漫画としての評価
アメリカでは、日本の漫画はアニメと共に、ホラーやSFといったジャンルを中心に人気があります。楳図かずおさんの作品は、その独特なホラー表現がアメリカでの評価を高める要因となったのでしょう。
- ホラー漫画としての評価: 楳図かずおさんの作品は、日本の伝統的な妖怪や怪談話を取り入れながら、現代的なホラー要素を融合させています。この点が、アメリカのホラーファンにアピールし、カルト的な人気を博しているのでしょう。
- エドガー・アラン・ポーとの比較: 楳図かずおさんの作品は、アメリカのホラー文学の巨匠であるエドガー・アラン・ポーの作品と比較されることがありますが、両者とも、人間の心の闇や恐怖を描き出すことに長けており、その点で共通性が見うけられます。
ヨーロッパ全域での評価:芸術としての評価
ヨーロッパでは、日本の漫画は芸術作品として捉えられる傾向があります。楳図かずおさんの作品も例外ではなく、その独創的な画風やストーリーテリングが、芸術的な価値を持つ作品として評価されているのではないでしょうか。
- 漫画展での展示: ヨーロッパの美術館やギャラリーでは、日本の漫画展が開催されることがあり、楳図かずおさんの作品も展示されることがあるとのことです。
- 漫画研究の対象: ヨーロッパの大学では、日本の漫画を研究対象とするケースが増えており、楳図かずおさんの作品は、その研究対象の一つとして取り上げられているとのことです。
まとめ
楳図かずおさんの作品は、漫画のみではなく、映画化やドラマ化もされ、また 海外においても高く評価されています。
そんな巨匠が、また一人亡くなり残念です。しかし 作品は、永遠に生き続けます。