2024年11月9日に千葉ロッテマリーンズが、佐々木朗希投手のポスティングシステムを利用したメジャーリーグ移籍を承認したことが発表されました。これにより佐々木投手が希望していたメジャー挑戦の夢が実現する動きとなりました。
ポスティングシステムの概要と佐々木朗希投手の野球での記録を振り返ります。
ポスティングシステムについて
ポスティングシステムは、日本のプロ野球選手がメジャーリーグ(MLB)に移籍する際に利用される制度です。
ポスティングシステムの基本的な流れ
- 球団の許可
選手がポスティングシステムを利用するためには、所属する日本の球団からの許可が必要となります。球団が選手の希望を受け入れ、ポスティングの手続きが開始となります。 - MLBへの申請
所属球団は、選手をポスティングする旨をメジャーリーグに申請します。
この申請が受理されると、選手はMLBの全30球団に対して獲得可能であることが告知されます。 - 交渉期間
MLBに申請された後、選手と獲得を希望するMLB球団との間で交渉が行われます。
この交渉期間は通常45日間です。
この間に契約が成立しなければ、選手は日本に残ることとなります。 - 譲渡金の支払い
MLB球団が選手と契約を結ぶと、選手の所属球団に対して譲渡金が支払われます。
譲渡金は、契約金の総額に基づいて計算され、例えば、契約金が2500万ドル以下の場合はその20%、2500万ドルから5000万ドルの場合は17.5%、5000万ドル以上の場合は15%が譲渡金として支払われます。
25歳の壁ルール
ポスティングシステムには、「25歳の壁」とい規定が設けられています。
「25歳の壁」とは、25歳未満の選手がポスティングシステムを利用してメジャーリーグへ移籍する場合の規定です。
その理由と概要は以下となります。
- 契約金と年俸の制限
契約金や年俸の総額が制限されます。
例えば、選手が契約する際に使用できる金額は、年間500万ドル(約5億5000万円)程度に制限され、これには契約金や年俸が含まれます。 - マイナー契約からのスタート
メジャー契約は出来ません。マイナー契約からスタートになります。
これは、選手がメジャーリーグでの経験を積む前に、まずはマイナーリーグでプレーすることを求められます。 - 選手の成長と移籍のタイミング
この規定は、選手が25歳になるまでの間にメジャーリーグでの契約を結ぶことが難しくなり、選手の成長や移籍のタイミングに影響を与えます。
多くの選手は、25歳を超えてからの移籍を目指すことが一般的となります。
過去、「25歳の壁」が適用された主な選手
- 大谷翔平
2017年にポスティングシステムを利用してメジャーリーグ(エンジェルス)に移籍しました。
当時、23歳でマイナー契約からスタートしました。 - 山本由伸
2023年にポスティングシステムを利用しメジャーリーグ(ドジャース)に移籍しました。
彼もまた、25歳未満であったため、契約金に制限がありました。
佐々木朗希の輝かしい記録
佐々木朗希投手の高校野球から現在までの主な記録を紹介します。
- 高校時代
- 最速球速: 高校2年生時に163km/hを記録し、当時の高校生投手としての最速記録を樹立。
- 甲子園出場なし: 大船渡高校のエースとして注目を集めながらも、2019年の夏の県大会決勝に登板できず、甲子園出場を果たすことはできませんでした。
- プロ入り(ロッテ)
- 完全試合: 2022年4月10日、オリックス戦でプロ野球史上16人目、過去最年少で28年ぶりの完全試合を達成。
13者連続奪三振を記録し、1試合19奪三振のプロ野球タイ記録を達成しました。 - 2024年シーズン:10勝を挙げ、自己最高の成績を残す。
- 完全試合: 2022年4月10日、オリックス戦でプロ野球史上16人目、過去最年少で28年ぶりの完全試合を達成。
まとめ
佐々木朗希投手のメジャーリーグ移籍については、賛否の意見が多数あります。
それらの意見を受け止め、メジャーリーグに移籍後は、活躍する姿を期待しましょう。