スペイン・バルセロナのサグラダ・ファミリア聖堂が、着工から140年以上の時を経て、2026年に完成すると発表されています。
完成すれば、ドイツのウルム大聖堂を抜いて世界一高い教会となるようです。
(高さ172.5メートルのメインタワー「イエス・キリストの塔」)
また、世界で一番有名な「未完成建築」といえば、このサグラダ・ファミリアです。
あの壮麗な教会、いったい誰が建ててて、どこからお金が出ているのか…気になりませんか?
今回は、「サグラダ・ファミリアの収支って黒字なの?」「働いてる人って、どのくらいの給料もらってるの?」という素朴な疑問に、楽しく・分かりやすく迫ります!
ここに記載の情報は、目安(参考)としていただき 詳しくは公式サイトなどをご確認ください。
入場料がメイン収入!サグラダ・ファミリアは黒字なの?

実は、サグラダ・ファミリアの建設費はスペイン政府からは1ユーロも出ていないようです。
つまり「税金ゼロ」。じゃあ、どうやって工事が進んでるのかというと…
答えは、観光客の入場料と寄付!
- 一般チケット:€26〜€36(約4,300〜5,900円)
- 年間来場者数:約400万人(パンデミック前は460万人!)
この観光収入のおかげで、年間収入はなんと約80〜115億円!
(ユーロでいうと5,000万〜7,000万ユーロ)
さすが世界遺産、儲かってます。
建築というより、もはや「芸術テーマパーク」ですね。
コロナで工事が止まった!?赤字だった年も…
とはいえ、いいことばかりではありません。
2020〜2021年のコロナ禍では、観光客が激減。
- 入場者90%減!
- 工事はほぼストップ…
- 黒字だった財務も一時的に赤字転落
でもご安心を。2023年以降は観光が回復し、収支も黒字に戻ってます。
サグラダで働く人の給料、ちょっとのぞき見!

では、実際にあの神殿のような建物を作ってる人たちって、おいくらもらってるの?
いくつかの職種ごとに見てみましょう!(※推定、税込)
職種 | 月給(ユーロ) | 日本円換算 (約165円/ユーロ) |
---|---|---|
主任建築家 | €3,500〜€6,000 | 約58〜99万円 |
彫刻家・職人 | €2,500〜€4,000 | 約41〜66万円 |
建設作業員 | €1,800〜€2,500 | 約30〜41万円 |
石工・伝統職人 | €2,000〜€3,000 | 約33〜49万円 |
ツアーガイド | €1,600〜€2,200 | 約26〜36万円 |
清掃・施設管理 | €1,200〜€1,800 | 約20〜30万円 |
特に建築家や彫刻家は、芸術性・技術力が問われるだけに、年収ベースで1,000万円を超えることもあるとか。
それにしても、あの塔をコツコツ彫る人の気持ち…「今日もガウディ先輩の指示を守って削ります!」って感じでしょうか。
しかし、指示はないので、現場で作っている職人たちがガウディの見ているものを創造しながら削っているところもあるようですね。
ロマンもスキルも見事!
非営利だけどしっかり運営、儲けは全部“建設費”へ!

サグラダ・ファミリアの運営は、「サグラダ・ファミリア建設委員会」という財団法人。
ここが収入・支出・工事のすべてを管理しています。
- 利益の配当:なし
- 広告費:ほぼゼロ
- 資金の使い道:職人の給料、建設資材、研究費など
まさに、「入場料=石を積む原資」。
あなたの払ったチケット代が、明日どこかの壁になってるかも!
おまけ:未完成なのに大人気な理由とは?
普通の建物は「完成してから人気が出る」ものですね。
でも、サグラダ・ファミリアは未完成なのに、観光名所ランキング常連です。
その理由は…
- ガウディの独創的すぎる設計
- 建築の過程がリアルタイムで見られる
- 「完成したら見に行く」では遅いかも?という不安感(笑)
完成まであと数十年…いや、予想がつきません。
もはや「建設中」という状態自体が観光資源!
2025年5月に放映された芦田愛菜ちゃんがサグラダ・ファミリアの日本人彫刻家「外尾悦郎」さんのインタビューで、外尾さんは、完成という表現を考えることが必要等のコメントをされていました。
まとめ:サグラダ・ファミリアは黒字経営のアートビジネス!
✔️ サグラダ・ファミリアの年間収支は基本的に黒字!
✔️ 財源は観光収入と寄付のみ!税金ナシ!
✔️ 建築家や彫刻家は月給40万〜90万円以上も!?
✔️ あなたのチケット代が、未来の塔になる!
ガウディが始めて140年以上。
いまだに未完成だけど、着実に「完成」に向かって進んでいるサグラダ・ファミリア。
もし訪れる機会があったら、職人さんの給料のことをちょっと思い出してみてくださいね。
そして、訪れる前に事前に知識・情報を得て訪問すると、新しい世界が見えてくるでしょう。
あの一彫り一彫りには、きっと想像以上の芸術と苦労が詰まってますから。
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